フィッシュウォーズ

11月1日の日本経済新聞に掲載された記事で、日本の商社などがアラスカからの鮭の購買力が低下して来ているという記事がありました。わたくし個人的に大変興味があったので早速目を通してみたところ、魚貝類を食す文化が日本だけのものではなくなってきていることに気がつきました。魚を食べる習慣は日本だけの文化ではなく、今や北アメリカ・ヨーロッパそして中国などでも日常化し、特にたらなどのすり身はカニかまぼこの原料として大変人気があるそうです。魚が健康に良いと言うことで特に消費の増加が著しいそうです。
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こういった中、実は日本の商社などは諸外国との魚の取引において苦境にさらされていると言われています。アラスカのサーモンやマグロのトロと言った日本人にとって特に高級品と言われる食材でのこの問題はかなり深刻だそうです。この最大の要因は他の国々が魚を食べるようになったことだそうです。それと日本人の「見た目の美しさ」といった外見に対する“こだわり”が要因とも言われています。

日本の商社などは「見た目の美しさ」を理由に「外見の小さな傷」をクレームの材料として、とにかく他社よりも安く仕入れるために20数年来魚を買い叩いてきました。他の国の人たちがほとんど気にしないこの「外見の小さな傷」に見られるような日本の小売業者の“こだわり”が問題となっているのです。
しかし本年度これら小売業者の難癖とも思われるこの“こだわり”が生産国との取引を難しくし、逆にヨーロッパなどはユーロ高(対円で35%も上昇)による購買力の増大、そして北米では健康志向(養殖用の飼料に含まれる薬品を使用している養殖サーモンやトラウトに対する危機感)がアラスカ産天然サーモンの消費を喚起するなど以前とはまったく違った動きが起こってきています。
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今のままでは日本の購買力はもっと低下をし、そして他の国々が買った後の二級品しか日本に来ないのではないかと、と記事には書かれています。
今後日本の小売業者がこれに危機感を持ち、そして魚の購入の目的を単なる買い叩き、自分たちの儲けだけを追求するやり方は通用しなくなると感じます。見た目よりも食の安全をもっと追求して欲しいものです。



この記事へのコメント
また、書き始めたんですね。すごいですね~。がんばってください。さて、「こだわり」ってなんなんでしょうかね~?僕なりにかんがえると「いきすぎ」、「やりすぎ」、「利己しゅぎ」みたいなとこからくるんでしょうね~。「足るを知る」だとか、「バランス感覚」(国際的な意味での)だとか、「中庸」みたいなものが、再び求められてるんでしょうね(歴史上は、ほどんどそこを通り過ぎて対極までいっちゃうんですけど・・・)。極にたどりつくと、そのまた対極にシフトしていくという意味において、歴史ってやっぱりくりかえしますよね~。いま、日本においては、「利己しゅぎ」が極にたどりついて、「国家しゅぎ」みたいな対極にむかってるんでしょうね。極と極の真ん中ぐらいでとまればなあと最近よく感じる今日この頃です。
Posted by 田中 秀雄 at 2006年11月06日 22:54
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